短編小説:ありのママ【美姫さんvs2000万円問題】

美姫さんvs2000万円問題

 

将来の年金が足りないとテレビのニュースで言っていた。

 

パッと美姫さんを見る。

……絶対に考えてないな。と僕は思いながら美姫さんに聞いてみる。

「美姫さん、将来のお金の事とか考えてるの?」と僕。

 

すると、美姫さんがニンマリとし、

「ショウ。私、策士だよ。ちゃんと考えてるよ。」と美姫さん。

 

僕は、ビックリする。いつもボーっとしてるけど、やる時はやるんだな。

 

「えー。凄いじゃん。」と僕が言うと

「まあね。まぁ、見てて。」と美姫さん。

 

は?見てて?

 

美姫さんは、おもむろに立ち上がり

「♪よーく考えよー♪。お金は大事だよ~♪」*1と歌いだし、振り付けまでしてくれた。

 

僕は、あ然とする。意味が分からない。

僕がキョトンとしていると

 

「もう一回しようか?」と美姫さんは言い、僕の返事も聞かずに

「♪よーく考えよー♪。お金は大事だよ~♪」と振り付けし歌った。

 

ようやく、僕は冷静になる。

 

「いやいや、そういう意味じゃなくて。」と僕が言うと

 

「あぁ、分かった。」と言い「金は天下の周りものだから、大丈夫。」とドヤ顔で美姫さんは言った。

 

「いやいや、そうじゃなくて。」と僕は激しく頭を振る。

 

「じゃぁ、明日は明日の風が吹く。」と美姫さん。

 

「全然、考えてないじゃん。」と僕が言うと

 

「策士策に溺れるか……。」と美姫さんは言った後、少し考えて「あぁ、そうだ。大丈夫。私には優秀なブレインがおりますので。」と美姫さん。

「それって、もしかしてお父さん?」と僕が聞いたら

「よっ、ご名答!!私は、ブレインに絶対の信頼を置いてますから。」と美姫さんは言った。

 

やっぱり全然考えてないや。

 

「美姫さん、お父さんがいなくなったらどうするの?」と僕が言うと「たんまりと保険金がおりてくるようになってますから。」と美姫さん。

 

聞いたのが、間違いだった。

 

 

おしまい

 

 

*1:アフラックのCM 

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