fic-tion’s diary フィクションの創作日記

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短編小説:ありのママ【おばあちゃんvs振り込め詐欺編】

おばあちゃんvs振り込め詐欺編

お父さんのおじいちゃんの家で、みんなでくつろいでいるときに、おじいちゃんの家の電話が鳴る。


「はい、はい、はい。」と言いながらおばあちゃんが立ち上がり、電話にでる。

「もしもし。」とおばあちゃん。


電話の相手が何か言っているようだ。すると「あら、ヒロシね。元気だった?」とおばあちゃん。「あら、それは大変ね。わかった。で、いくら必要なの?。」とおばあちゃんは続ける。「うん。うん。わかった。あっ、ちょっと待っていて、メモするから。」とおばあちゃんは、電話を保留にし、みんなの元に戻ってきた。


「おばあちゃん。知り合い?。」と僕が聞くと、
「うーん。どうだろうね。」とおばあちゃんが答える。
そして、何事も無かったかのようにおしゃべりをはじめた。


保留音は、鳴り続いている。僕は、電話が気になったが、おばあちゃんは、楽しそうにみんなと話しているので、それはそれでいいのかなと思った。


20分後ようやく、おばあちゃんは、電話に出た。
「あら、電話が切れている。」と言うおばあちゃん。
しばらく経って、また電話がかかってきた。


「もしもし。あぁ、さっきの。あらごめんなさいね。で、なんでしたかしら。」とおばあちゃん。「あぁ、振り込むのね。あっ、待って。メモをするから。」とおばあちゃんは言い、電話を保留にすると、また僕たちの元に戻ってきた。
また、保留音が鳴り続く。


「おばあちゃん、電話そのままでいいの?。」と僕が聞く。
「思い出してみたんだけどね、今のところ、息子に“ヒロシ”なんていないからね。だから、もう少し思い出してみないとね。」とおばあちゃんは言い、またおしゃべりを始めた。


えっ?息子?。ん?お父さんは一人っ子で名前は“こういち”だ。“ヒロシ”ではない。

おばあちゃんは何を思い出そうとしているんだろう。ちょっと怖くなった。


僕の様子を見ていたおじいちゃんが「ショウ。振り込め詐欺だよ。恵美子(おばあちゃんの名前)さんが相手と遊んでいるんだよ。」と教えてくれた。


えっ?どこかで聞いたことのあるはなし……。


おばあちゃんはお父さんのお母さんだよな……。


それから30分程してからおばあちゃんは電話に出た。
やっぱり、電話は切れていた。


美姫さんが目をキラキラさせて「次、私が電話に出ます!。」と言った。

全世界探しても美姫さんとおばあちゃんだけだよ。詐欺の電話を楽しみにしているのは。

 

おわり

 



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