短編小説:ありのママ【僕んちのルール】

僕んちのルール

お父さんに「何で美姫さんは、働かないの?。」と聞くと「家族会議で、決まったからなぁ。」とお父さん。

 

お父さんの話によれば、経済的に問題がなければどちらかが働く事になっていて、それは家族会議で決めるらしく、もし異議申し立てがあれば、その都度話し合いをするらしい。

 

「その話し合いっていつしたの?。」と僕が聞くと「最後にしたのは、ショウが、1歳の時くらいかな。お父さんが、ショウと一緒にいたくて、異議申し立てをしたんだ。」とお父さん。

 

「その前は、美姫さんは働いてたの?。」と僕が聞くと「結婚する前は、働いてたよ。結婚した時の話し合いで美姫さんは仕事を辞めたんだ。」とお父さんは言い、話を続けた。

 

「ショウが産まれてから、四六時中一緒にいたかったんだけど、まぁ、我慢して働いてた。でもな、1歳過ぎでヨチヨチ歩き出すと、我慢も限界になって、美姫さんに話し合いを申し出たんだ。」とお父さん。

 

「で、どうやって結論を出したの?。」と僕が聞くと「美姫さんもお父さんもショウと一緒にいたいのはおなじで、話し合いじゃ決着がつかなかったから、ショウに決めてもらったんだ。」とお父さん。

 

「えっ?。僕が決めたの?。」と僕は驚く。全く覚えてない。

 

「ハイハイで、どっちに来るかで決めたんだ。そしたら、美姫さんの方に行ったんだよ。だから、お父さんが働いてるんだ。」とお父さん。

 

今なら、お父さんの方に行くけどなー。

 

「でもな、落ち込むお父さんを見て美姫さんがな、“じゃぁ、ショウを産んだのをこうちゃんにしてあげる”って言ってくれて。そう考えたら、少しずつ気にならなくなったんだ。」とお父さん。

 

「あっ!思い出した。僕、幼稚園で先生に“僕はお父さんから産まれたんだ”って言ったら、先生に不思議そうな顔をされたんだよ!。」と僕。

 

「柔軟性のない、先生だったんだな。」とお父さんは言い、「近々、家族会議するか?。」と僕に聞いた。

 

「いやー。今のところ、不満はないから大丈夫。」と僕は言った。

 

先生が柔軟性が無いって…お父さんと美姫さんが柔軟すぎるんじゃないのかな?!。 

 

 おわり

 

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