短編小説:ありのママ 【美姫さんvs変わるもの】

美姫さんvs変わるもの

もうすぐ年号が変わる。


美姫さんに「もうすぐ、年号が変わるね。」と言うと「そうなの?。フゥーン。」という返事が返ってきた。「年号変わるのに興味は無いの?。」と僕が聞くと

 

「実感がわかないからね。今が平成って言われるとそんな気もするし、違うって言われると違う気もするし……。あっ、もしかしてオリンピックみたいに公募するの?。」と美姫さん。

美姫さん、まだ平成だよ。

 

「公募って、何を公募するの?。」と僕が聞くと「マークかな?。」と美姫さん。

 

年号のマークってあったっけ?。


「公募はしないよ。もう年号は決まってるんだよ。美姫さん、昭和から平成に変わるときを覚えてないの?。」と僕が聞くと「まだ、産まれてなかったと思うから分からないよ。」と美姫さん。

 

いや、美姫さん。絶対に産まれているから。年号が変わったのは美姫さんが小学生の時だと思うよ。

 

「美姫さん。今、平成何年だと思ってるの?。」と僕が聞くと「私が……いくつだっけ?。私、何歳だっけ?30過ぎまでは、覚えている様な気がするから…。」と考え込む美姫さん。そして「平成40年くらいかな?。」と美姫さんは言った。

 

もしかして自分の歳も忘れたの?。

 

「平成31年だよ。」と僕が言うと、「私、まだ31歳なってないのかな?!。まぁ、いいや。で、年号はいつ変わるの?。」と美姫さん。

 

美姫さん、昭和生まれだよー。絶対に自分の歳を忘れてるや。

 

「5月に変わるよ。テレビで『平成最後』って言ってるでしょ。」と僕が言うと「あぁ!。あれ『平成最後』って言ってたんだ。てっきり『人生最後』って言ってるんだと思ってて、今年は『人生最後』が流行語なんだと思ってた。」と美姫さん。

 

まぁ、今日という日はある意味【人生最後】だね。


「お札も変わるんだよ。」と僕が言うと「そうなの?。もしかして今回はカードタイプのお金とか?。あー分かった。無くなるんだ。」と美姫さん。「無くなるって?。」と僕が聞くと「キャッシュレスになるんだよ。」と美姫さんが答える。

 

「キャッシュレスは、わかるけど、お札はまだ無くならないんじゃないかな?。お札のデザインが変わるんだよ。」と僕が言う。

 

「100円とかと同じ硬貨になるとか?。そしたら、銀行強盗の人、大変だね。」と美姫さんが言う。「形は変わらないよー。お札に書かれている人とか、文字とかが変わるんだよ。」と僕は言い、

 

「美姫さん、今、お札に誰が書かれているか知ってる?」と美姫さんに聞いた。

「男の人と女の人。」と美姫さん。

 

そうだねー。男の人と女の人が書いてあるね。

 

「美姫さん、新聞読んでるのに何で知らないの?。」と僕が聞くと「新聞?。あぁ、読んでるね。今は、何の文字が一番多いか数えてる。」と美姫さん。

 

これまた斬新な新聞の読み方だね。

 

「へぇー。何の文字が一番多く使われてるの?。」と僕が聞くと「それがね、数えていると眠くなっちゃうんだよね。だから、未だ調べられたことが無いんだよ。」と美姫さんは“へへへ”と軽く笑い、

 

「そういえば思い出した!。ショウ、消費税が高くなったの知ってる?。」と話を続けた。

 

「それって、5年ぐらい前に上がったよ。」と僕が言うと「えー!?。そうなの?。最近気づいたんだよ。前よりも値段が上がってるなって。」と美姫さん。

 

美姫さん、もうすぐまた消費税上がるよ。

 

 

おわり

 

 

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