fic-tion’s diary 

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頭が悪い刺客への対応

ありのママ 第91話

美姫さんvs刺客

 

 

「美姫さん。広瀬さんが、仕事で参っているらしいぞ。」とお父さんが言った。康夫さんから連絡があったらしい。

 

お父さんの話によれば、広瀬さんの病院の近くに新しく病院ができたらしく、そこの理事長が、変な人達を送り込んでくるらしい。

 

毎日のように朝一番でくる人達。どうにもならないことを告げて、診察時間を長引かせ、他の患者さんたちの待ち時間を長くしてイライラさせる。

 

「その人達、何て言って病院にくるの?」と僕が聞くと「『頭が悪いんです。』って人と『性格が悪い』って人がくるみたい。」とお父さん。

 

その回答に僕は思わず笑ってしまう。

 

頭が悪い?。性格が悪い?。そんなの病院に行く事では無い事だと思うんだけど。

 

すると「へぇ~。面白そうじゃん。」と美姫さん。「何か、対処できそう?」とお父さんが美姫さんに聞く。「そんなの朝飯前だよ。」とニッコリ笑う美姫さん。

 

そう言うと、美姫さんは広瀬さんに電話をかけた。

 

次の日、朝からお出かけ準備をしている美姫さん。不思議な光景だ。

 

学校の途中まで一緒に行き、美姫さんは広瀬さんの病院に向かった。

 

僕は、美姫さんの様子を見たかったが、学校なので……、いや、あきらめてはいない。美姫さんにビデオカメラを渡し、事の一部始終を録画しておくように頼んだ。

 

僕は、ウキウキする気持ちを抑えながら学校に行く。学校の間じゅう、今日は上の空だった。急いで家に帰る。

 

美姫さんは、もう家に帰ってきていた。

 

「どうだった?」と僕が聞くと「楽しかったよ~。ビデオ見る?」と美姫さん。「見る。」と僕は言い、急いでランドセルを自分の部屋に置きに行き、リビングに戻る。

 

おやつの事も忘れ、テレビの前に座り、ビデオの再生ボタンを押す。

 

そこには、広瀬さんとひとりの男性が映っていた。

「どうされました?」と広瀬さんが言うと「頭が悪いんです。」と男性。

 

診察室にシーンとした空気が流れる。

 

「では、今日はコーディネーターの方を紹介しますね。」と広瀬さんが言い、診察室に美姫さんが入ってきて広瀬さんと交代する。美姫さんは、白衣を着て何故か眼鏡までしている。

 

「おはようございます。疾患コーディネーターの斉藤と言います。」と美姫さんは微笑みながら言った。

 

そして「頭が悪いとのご相談で。」と美姫さんが言うと「はぁ。」とその男性。 

 

「ではですね。今日は部屋を移動しまして、私が準備しました検査を受けていただきます。その検査結果を元に、疾患の確定の目安にさせてもらいます。」と美姫さんは言った。

 

いつもと対応が違うことに不審がってるのか、キョロキョロする男性。

 

それからビデオは映像が変わり、先ほどとは違う部屋が映っていた。

 

部屋の真ん中に机がある部屋だった。

 

「どうぞ。」と美姫さんが言うと入ってくる男性。

 

すると美姫さんが机の上に【小学一年生算数】と書かれた問題集を置いた。そして「では、こちらの問題から解いてもらいますね。」と美姫さんはにこやかに言った。

 

その問題集を見て「はぁ?」と少し困惑気味の男性。

 

「いや~。『頭が悪い』と言われてもですね。何処まで悪いのか分からないと私どもといたしましても対処のしようがありませんからね。まずは、小学一年生から問題を解いて頂いて、どの程度のレベルなのかを調べてから、治療したいと思います。」とにこやかに言う美姫さん。

 

映像は、その男性が問題を解いてる姿とそれを見ている美姫さんの姿が続いた。

 

それから、その男性は午前中いっぱい問題集を解かされ、お昼休みに入った後、戻って来なかったらしい。

 

「詰めが、甘いんだよ。詰めが。」という美姫さん。

 

おしまい

 

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