お互いのいいところって言えますか?

ありのママ 第114話

美姫さんのいいところ

 

学校で【お互いの良い所を探そう】という授業があった。

僕がお父さんに頼もうか美姫さんに頼もうか悩んで、宿題の紙を見ていると美姫さんがやってきて「なになに。あっ、それ私書けるよ~。ショウの良い所を書くんでしょ。」と言ってきた。

 

そして「その紙だけじゃ、足りないなぁ。」と美姫さんは言った。

 

美姫さんが、たくさん書けるのは知ってる。問題は、美姫さんのいいところを探さないといけないところだ。

 

「美姫さんの良い所ってどこ?」と僕が聞くと

「よく寝る。」と美姫さんは言った。

 

「それは、知ってる。他には?」と僕が言うと

「良く食べる。」と美姫さん。

 

「もっと他には?。隣の子は、お母さんはお裁縫が上手とか書いてあったよ。」と僕が言うと

 

「あっ、学校の通知表に『意見はしっかりしてますが、行動が伴うともっといいでしょう』って書かれてたよ。」と美姫さん。

 

美姫さん、子どもの頃から変わらないんだね。

 

「それも何となくわかるけど、【行動が伴うともっといい】って、行動をした方がもっといいって事でしょ?何でしないの?」と僕が言うと

 

「行動は、私の脳内の多数決の結果、しなくていいってなったんだと思うよ。」と美姫さん。

 「脳内で多数決があるの?」と僕が聞くと

 

「そりゃあるでしょう。脳細胞って、何億もあるんだよ。多数決しないと答えはでないよ。脳に歯向かうと、ロクな事がない。」と美姫さんはいい、

 

「では、想像してください。頭の中に脳細胞がうじゃうじゃいます。ショウが今お菓子を食べたいなら光る・食べたくないなら光らない。さてショウくんの頭の中は?」と美姫さん。

 

僕は想像する。頭の中に脳細胞がいて……賛成なら光る・反対なら光らない……。

 

僕は宿題の紙にお父さんの良いところを書いた。

 

おしまい

 

 

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