fic-tion’s diary 

このブログはFact(事実)でありFiction(フィクション)である 日々の生活を深く観察して事実なのか?フィクションなのか?を楽しく発信しています。

蛙の子は蛙。

短編小説:ありのママ

美姫さんvs僕

 

今回の登場人物紹介

ショウ:小学六年生の男の子
美姫さん:ショウくんの母親

 

 

学校の宿題をしているときに分からない問題が出てきた。

「美姫さん。これ教えて。」と僕がソファーにダラッとしている美姫さんに言う。

 

「どんな問題?」と美姫さん。

僕はソファーに問題集を持っていき、美姫さんに見せる。

「……あぁ、算数ね。……ショウ。私これ習ってない。」と美姫さん。

 

へっ?美姫さん、小学校卒業したよね。

 

「習ってないんじゃなくて覚えてないんじゃないの?」と僕は美姫さんにわざと嫌味を言う。

「いや、見たこと無いもん。多分、敵国の問題だと思う。」と美姫さん。

 

「敵国って何?」と僕が聞くと

「敵の国だよ。」と美姫さん。

 

「そんなの分かるよ。なんで算数が敵国の問題なの?って聞いてるの。」と僕。

「戦時中は、敵国の事は学ばないんだよ。知ってるとスパイ扱いされるんだよ。」と美姫さん。

 

はぁ?

 

「美姫さんって、戦時中生まれなの?」と僕が聞くと

「そう。戦時中だよ。」と美姫さんはニッコリ。

 

「美姫さん、第二次世界大戦中に生きてたの?」と僕が呆れ気味に言うと

「まっさか~。私が生きているのは、どこかイランとかイラクとかの戦争中かな?それともベトナムの戦争中かな?ほら、世界は戦争が途切れなく起こっているでしょ。」と美姫さん。

 

「それ、関係ないじゃん。」と僕が言うと。

 

「ショウ。この世界中の出来事に関係ない事があるわけがないじゃん。ちゃんと自分の問題として考えないといけないんだよ。」と美姫さんは言った。

 

「考えなきゃいけないんだったら、勉強は必要だよね。敵の国を知る事も大事じゃないの?」と僕が言うと

 

「あーいえばこういう。」と美姫さんがボソッと言った。

 

そりゃ、美姫さんの子ですからね。

 

おしまい

 

 

ありのママ 目次

 

www.fic-tion.com