理解する事。

短編小説:ありのママ第180話

差別と区別

 

今回の登場人物紹介

ショウ:小学六年生の男の子
美姫さん:ショウの母親
お兄ちゃん(ユウ):ショウの兄

 

 

「この人たちってさ、ホント多様性を理解してないよね。」と美姫さんがテレビを見ながら言う。

「そういう人が一番、多様性を理解してない。」とお兄ちゃん。

「どういう事?」と僕が聞く。

「多様性を理解するって事は多様性を理解してない人がいるって事も理解しないといけない。って事。多様性を理解しない事も多様性。」とお兄ちゃん。

美姫さんが眉間にしわをよせて、お兄ちゃんにベーっと舌を出す。

 

「こういう人に限って差別するんだよね。」と美姫さんがさっきのテレビに出てる人の事を言う。

「それも差別。」とお兄ちゃん。

「私のは区別。」と美姫さん。

「僕からみたら差別。」とお兄ちゃん。

「私がしているのは区別。」と美姫さん。

「人が差別されているって感じたら差別なんだよ。」とお兄ちゃん。

「私がしているのは、区別。」と美姫さん。

 

「じゃあ、色々な人がいる事を理解して受け入れているの?」とお兄ちゃんが言った。

 すると美姫さん「私がしているのは、個人的に区別して軽蔑だもん。」とニンマリした。

「おぉっ。前代未聞の区別。」と何故か感心するお兄ちゃん。

 

いやいや、軽蔑だからね……。

それじゃぁ、意味変わらないじゃん。

 

 

ありのママ 目次

 

www.fic-tion.com

 

※この短編小説ありのママは、ほぼフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。