短編小説 ありのママ

仁義なき戦い。 

第188話 これなあに?

少し前の出来事。

家でまったりとしながら、ネットをみていると【和牛商品券】の記事を見つけた。

「美姫さん、なんと【和牛商品券】が貰えるらしいよ~。」と僕が言うと

目を輝かせる美姫さん。

「ほら、去年行ったお店のタンシチュー美味しかったじゃん。あれも【和牛商品券】使える?」と美姫さん。

「和牛のタンなら、大丈夫なんじゃない?!」と僕が答える。

「じゃぁ、うちはタンシチューで決まりだね!」と美姫さん。

僕んちは【和牛商品券】でタンシチューをもらう事に決まった。

それからすぐに【お魚商品券】も出た。「美姫さん、【お魚】も貰えるらしいよ」と僕が美姫さんに言うと

「やった〜!!イカが食べたかったんだよねー」と美姫さん。

「イカは魚じゃないんじゃない?」と僕。

「水族館に居るから、お魚と同じにして欲しいな」と美姫さん。

そしたら、海老も蟹も【お魚商品券】でいけるのか?

 「イカが良いんだったら、海老も蟹も大丈夫じゃない?」と僕。

「でも、イカのお刺身が食べたい。特に下足。」と美姫さん。

僕んちは【お魚商品券】でイカの下足をもらう事に決まった。

それにしても大人が考えることは難しい。

しばらくして【お魚】も【和牛】も聞かなくなった頃、【マスク2枚】になった。

「美姫さん、ひと家族に【マスク2枚】になったんだって。」と僕が教えてあげると

「仁義なき戦いですな?。」と美姫さんがニヤリとする。

僕んちには、今お兄ちゃんが高校認定の勉強をするために住んでいたマンションを引き払って家に帰ってきている。どうやら、小学生は別に優先的にもらえるらしいから3人で2枚のマスクを争わないといけない。

僕んちのマスク争奪の仁義なき戦いの火ぶたが切って落とされた。

それにしても家から出ない美姫さんにマスクは必要なのかな??

その晩、仁義なき戦いが行われた。

するとお兄ちゃんが「僕は、マスクいらないよ。外に出ないから。」と、

マスクは不戦勝でお父さんと美姫さんの物になった。

僕は美姫さんに「ねぇ、マスクって何に使うの?」と聞いてみた。

外に出ない美姫さんがマスクがいるとは思えない。

「寝る時に使おうかなと思って。ナイトマスク。」とニンマリとする美姫さん。

僕は、マスクはお父さんに2枚とも使ってもらう事にした。

おしまい

 ※この短編小説ありのママは、ほぼフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

おすすめ