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短編小説:ありのママ【美姫さんvs映画】

美姫さんvs映画

僕とお父さんは、映画を見るのが好き。

映画館に行くのも好きだし、家で映画を見るのも好き。

 

美姫さんも僕たちと一緒に映画館に行くのだが、美姫さんは大概寝ている。

美姫さんいわく、椅子の座り心地が良く、エアコンがほどよく効いていて、部屋が真っ暗だと映画の音が子守歌のように聞こえてきて、最高の寝心地らしい。

「映画館って、寝るには最高の場所だよねー。」と美姫さん。

 

美姫さんにしか、わからないと思うよー。

 

これは家で見る時も同じで、部屋を真っ暗にして映画を見るとほとんどの割合で寝ている。でもこの美姫さんが、寝ている状況が僕とお父さんにとっては好都合なのだ。

 

美姫さんは、映画館で見る時はおとなしいが、家で映画を見る時には、とてもうるさい。サスペンスなら『ねぇ、この人が犯人?。』と聞いてくる。僕もお父さんも美姫さんと一緒に見始めているので、映画の情報は美姫さんと同じくらいしかわからない。

 

なのにも関わらず、毎回聞く。そして、展開が見えないと「ちょっと止めて。」と言い、インターネットでネタバレサイトを見る。「なるほどねー。」と言いながら、今見ている映画のネタバレをみる美姫さん。

 

それを自分で見るだけなら構わないが、美姫さんは自分が知り得た情報を一緒に見ている僕たちに言いたくて仕方なくなるらしく、「ねぇ、犯人誰だと思う?。意外な人物だよ。」とか「ここの場面に重要人物がいます。」とか言う。

 

僕もお父さんもネタバレが嫌いなので、「美姫さん、だまって。」と言うも、そんなには黙らない。今度は「あーっ。その人は…」とか「ほらほら。関わっちゃいけないって」とかを言い、SFとかも「ここから、何かが起こりまーす。」と、映画のポイントを知りたくもないのに言い出す。

 

映画の面白さが美姫さんのせいで、半減する。

 

そこで、僕とお父さんが、考えた策が、『美姫さんに予告を長く見せる。』という事だ。部屋を暗くし、映画を見始めて本編がすぐに始まると美姫さんが起きていて、映画の予告編が長ければ美姫さんは寝る、という所に注目した。

 

だから、少し不便なんだけど、部屋を薄暗くしてから、トイレに行ったり飲み物を準備したりと映画をみる準備を始めて、予告編もしっかりとみるって事だ。

 

「最近、映画みてないなぁ~。何か、見ようとすると眠くなるんだよね。」と美姫さん。

 

僕とお父さんは、顔を見合わせて失笑する。

 

大丈夫美姫さん。2度目に見る映画は一緒にみてあげるからね!。

 

おわり

 

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