短編小説:ありのママ【美姫さんvs有給】

美姫さんvs有給

「ショウは、有給取らないの?」と美姫さんが僕に聞く。「有給?そんなの聞いたことがないよ」と僕。「学校も、変わっていくんだね。私の時はあったよ」と美姫さん。

 


「美姫さん、小学生の頃に有給取ってたの!?」と僕が聞くと「当たり前じゃん。毎日毎日学校に行ってるのに有給ないなんて、地獄だよ。」と美姫さん。昔は、そんな制度があったんだ!と、僕は羨ましくなる。

 


おばあちゃんの家に遊びに行った時に「昔は、学校にも有給があったんだねー!おばあちゃんの時もあったの?」と僕が言うと「もしかして、それ美姫が言った?」とおばあちゃんが聞き返してきた。

 

「そうだけど…」と僕が言うと、「ショウくん、美姫の小学生の時にも【有給】なんて制度は無いよ。」とおばあちゃん。「美姫さんは、有給を取ってたって言ってたよ。」と僕が言うと「それはね、いわゆる『ずる休み』だよ。」とおばあちゃんは言った。

 

小学生の頃、美姫さんは、おじいちゃんが【有給】なるものを取って会社を休んでることを知った。『まさおくんだけずるい!。私も学校頑張って行っているのに、何で私には学校をお休みできるご褒美がないの!!』となったらしく、

 

月に一度は【有給】と言って学校を休むことしたそうだ。学校に【有給】で休みますとは届けられる訳がないから、仕方なくいつも『お腹の調子が悪い』とか『頭が痛い』とか別の理由をおばあちゃんがつけて休んでいたそうだ。

 

「でも、学校の夏休みとか冬休みは長いけど、それはおじいちゃんと違って良かったの?」と僕が聞くと「それは、大人はお酒飲んだりとかタバコとか吸ったりできるでしょ。子どもはそれが出来ないから変わりなんだって。」とおばあちゃん。

 

「じゃあ、お給料とかは、『私には何で無いの!』とかにはならなかったの?」と僕が聞くと「ショウくん、さすが美姫の事分かってるねー。『私にも学校で頑張ってる分の報酬をくれ!!』って言ってたよ。だからね、学生のお給料は、【知識】だって教えといた。しっかり勉強して先生から【知識】をいっぱい貰っておいでってね。」とおばあちゃん。

 

そしておばあちゃんは話を続ける。

 

「そしたらね、『ボーナスは?』って聞かれたから『テストがボーナス。』って言ったら、嫌な顔してた。『テストをすると自分の実力も分かって知識も増えるでしょ』って言ったら、なんか変な顔してたけどねー。」とおばあちゃん。

 

やっぱり、おばあちゃんの方が一枚上手だね。

 

おわり

 


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