ありのママ  【美姫さんvs流行り】

美姫さん vs 流行り

 

テレビを見ていた美姫さんが「ショウ、世の中に宇宙人が増えてきているんだね。」とポツリと言った。

「宇宙人?。増えてるの?。えっ?。なんの話?」と全く美姫さんの言っている事が分からない僕。

 

「宇宙人が増えているって話だよ。」と美姫さん。

 

「美姫さん、意味がわかんない。」と僕が言う。美姫さんの話は、意味がわからない事が多い。大概は推測ができるけど、今日は本当に何を言ってるのか分からない。

「この世の中に宇宙人が、たくさんいるんだなぁって事。」と美姫さん。

 

美姫さんと話すときには、コツが必要だ。

 

「まず、美姫さん、宇宙人って存在するの?」と僕が聞くと「そりゃいるでしょう。だったらショウはいないって証明できる?」と美姫さん。

 

……。僕は無言になる。よく考えたら、宇宙人はいるのかいないのか、僕にはわからない。

 

「なんで、美姫さんは宇宙人が増えてるって思うの?」と僕は質問の仕方を変えた。

「だってさ、【流行り】って聞くとみんな飛びつくじゃん。あれって、正体を隠したいんだと思うんだよね」と美姫さん。

 

「何で、【流行り】に飛びついてる事が正体を隠すことになるの?」と僕が聞くと

 

「私は、宇宙人は大歓迎だから、誰が宇宙人でも構わないし、見つけたとしても騒がないよ。でも、宇宙人だってバレると、騒ぎになるかもしれないって思ってる宇宙人は、本当は興味はないけど、流行りに乗っとかないと、“こいつ怪しいぞ”って思われるって思ってるんじゃないのかな?!。じゃないと、みんなが同じものを欲しがるっておかしくない?。」と美姫さん。

 

すると僕と美姫さんの話を横から聞いていたお父さんが「美姫さんは、流行ってるって聞くと試したくならないかい?。人の心理なんだよ。まぁ、周りと合わせないと不安になるって人もいるけどな。」と言う。

 

「えーっ。私、【流行り】を欲した事がないんだけど。」と美姫さん。

 

「じゃぁ、【流行り】を欲しいって思わない美姫さんが、宇宙人なんじゃない?」とお父さんが、イタズラの目をして美姫さんに言う。

 

すると「そうか、そっちか……。自分じゃ自分が宇宙人って気づかないもんね。こうちゃん、教えてくれてありがとう。」と納得した様子の美姫さん。

 

そこ納得するの?僕は、面白くなってくる。

 

「美姫さんって、宇宙人なの?」と、僕もお父さんのイタズラに便乗する。

 

「さぁ。わからない。言われてみればそんな気もするし。自分の中身を見た事がないし、人と中身を比べた事がからね。」と真剣な表情の美姫さん。

 

その様子に、僕とお父さんは、顔を見合わせてニコッと笑い合う。

 

美姫さんって、面白いなぁって思ってるとお父さんが「美姫さんが、宇宙人ならショウも宇宙人かもしれないぞ!?」と僕に言ってきた。

 

えっ?僕も宇宙人?!

おわり

 

 

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