短編小説:僕のお父さん

僕のお父さん

 

 

いつも美姫さんの話ばかりだから、たまにはお父さんの話。

 

僕のお父さんは現実的。一般的に夫婦の奥さんの方が現実的で、ご主人の方は夢見がちって言うんだけど、僕んちの場合は反対。美姫さんが非現実しかみないから、お父さんが現実的なんだ。バランス取れてるって事かな!?

 

例えば……神社でのお参りの話。

 

お父さんのお願い事は「今日の特売の卵が買えますように。」とか、そんなのばっかり。

 

どうしてかって?

 

お賽銭した金額にそぐうお願い事をしないといけないらしい。

 

少しのお金で沢山のお願いをするのは、神さまの労働基準にひっかかるらしい。

 

 

「ショウだって、少しのお金でたくさん働けって言われたら嫌だろう?」とお父さん。

 

美姫さんが「願いごとなんてひとつも叶ったことがない!」って怒ってた時にお父さんは「むやみやたらに願わないこと。」って言ってた。

 

神さまにも適性があるらしく、学問の神さまのところで恋愛祈願しても意味がないらしい。

 

「英語の先生に数学は教えてもらいにいかないだろう?」とお父さん。

 

お父さん、僕はまだ小学生だからね、先生は全教科教えてくれるんだよ。

 

美姫さんが「世界平和」って、絵馬に書いた時も「美姫さん、この神さまは今戦争をしている地域の神さまじゃないから、この願いはかなわないよ」とお父さんは言った。

 

うーむ。納得。

 

だから、お父さんの願いはほとんど叶う。

 

そんなお父さんを見て、「神さまって不公平だよね。こうちゃんばっかり。」と美姫さん。

 

不公平じゃないよ。多分ちゃんと見てるんだと思うよ。

 

おしまい