第125話 美姫さんvs他の国の人
少し涼しくなったので、夏眠*1していた美姫さんが、ようやく外に出る気になってきた。
ブラブラ歩いてると、他の国の人に声をかけられた。
僕は英語はわからない。
美姫さんをチラッとみると、他の国の人の話にうなづいていた。
おぉっ、美姫さん、英語わかるんだ!と僕が感激して美姫さんと他の国の人とのやり取りを見る。
すると、美姫さん
「駅は、こっから真っ直ぐ行って、突き当たりを右に曲がったら着きますよ。」とバリバリの日本語で答えた。
他の国の人は、キョトンとしている。
他の国の人がまた何か英語をしゃべった。
美姫さんは、「はい。喋れますけど何か?」と日本語で言った。
他の国の人は一緒にいた人と何やらペラペラと話、その場を立ち去った。
「さっきの人達、何て言ってたの?」と僕が聞くと
「『駅はどういくのか?』って聞かれてたのと、『英語は喋れるか?』って。最後は『こいつら英語喋れないじゃん』って言ってたよ。」と美姫さん。
「美姫さん、英語分かるのに喋れないの?」と僕が言うと
「いやー、喋れるけどさ。ここ日本だよ。彼らは、日本の文化を楽しみにきたんじゃないのかな~。郷に入れば郷にしたがえって言うじゃん。」と美姫さん。
「英語は、共通言語なんだよ。」と僕が言うと
「それを決めた話し合いに私は参加してない。」と美姫さん。
あのね、世の中の基準は美姫さんじゃないからね。あと、観光客にはやさしくしようね。
おしまい
*1:冬眠の反対