短編小説 ありのママ

貴方の中の偉人。

第184話 斉藤家vs偉人

 学校から帰ると美姫さんが

「ショウ、聞いて!!」と言ってきた。

どうせ、大した話じゃない。でも、聞かないとうるさそうなので

「どうしたの?」とニッコリと微笑んでみた。

すると美姫さんも嬉しそうにニッコリと微笑んで

「私ね、アインシュタインと瓜二つなんだよ。」と言った。

はぁ?はい?意味不明?何言ってるんだ?

とうとう頭が壊れたんだな……。と僕は美姫さんが可哀そうになってきた。

なので

「へぇ~。すごいじゃん。で、どの辺が?」と、とりあえず聞いてあげる。

「まずね、人間ってとこ。」と美姫さん。

……。

「そうだね。他には?」と僕。

「ヒゲが生えてるところ。ほらほら見て見て。私にもヒゲが生えてきたんだよ~」と美姫さんは、鼻の下に生えたムダ毛を僕に見せてきた。

……。

「そうだね。他には?」と僕。

「髪の毛がモジャモジャなところ。」と美姫さん。

……それは、美姫さんが髪をとかしてないだけでしょ。

「そうだね。もっと似ているってところは?」と僕が聞くと

「よくぞ聞いてくれました。一番似ているところは、1つの物に集中するところ。ほら、私寝るの好きじゃん。一日中寝てられるじゃん。毎日寝てられるじゃん。アインシュタインは、一日中相対性理論を考えていたんでしょ。似てるよね~」と美姫さん。

今回の意味不明ポイントはここだな。と僕は思いながら

「ホントだね。ひとつの物事に集中するって凄い事なんだね。」と言った。

「でしょ。いや~。私もそのうちノーベル賞だな。」と美姫さん

僕は、その言葉を無視してお兄ちゃんの家に遊びに行く準備をし、家を出る。

「お兄ちゃん。いる?」と僕がお兄ちゃんちのドアを開けると

「ショウ。聞いてくれ。」とお兄ちゃん。

「どうしたの?なんかあった?」と僕が聞く。

「兄ちゃんな。レオナルドダヴィンチと似ているんだよ。」とお兄ちゃん。

ん?デジャブ??

「どこが似ているの?」と僕が聞くと

「まず、人間で男子。」とお兄ちゃん。

……確かに。

「他には?」と僕。

「ヒゲが生えている。兄ちゃんは毎日剃っているけどな。」とお兄ちゃん。

……確かに。

「その他には?」と僕。

「顔の作りが似ている。」とお兄ちゃん。

……そりゃ、分類的には同じヒト科だからね。

「似ている最大のポイントとかあるの?」と僕が聞くと

「まぁ、そこだよな。一番似ているって思ったのは、興味が沢山あるってところ。ダビンチって多才だろう。興味が多岐に渡ってたんだろうな。そこが一番似ている所だ。」とお兄ちゃんは言い、「兄ちゃんも将来はノーベル賞かもな」と笑った。

「ごめん。用事を思い出した。」と僕はお兄ちゃんの家を後にした。

ダビンチはノーベル賞は取ってないんだよ!!

この胸のモヤモヤを誰かに伝えたいと思い、おばあちゃんちに行く。

「あら、ショウどうしたの?」とおばあちゃんが出迎えてくれた。

「おばあちゃん、僕、マザーテレサかもしれない。」

今日3回目のデジャブが起こった。

おしまい

※この短編小説ありのママは、ほぼフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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