第143話 美姫さんvs有害なモノ
ある日の昼下がりー。
リビングでダラダラと過ごしていた僕たち。美姫さんはネットサーフィンしていた。
「あのさー、昔のアニメは内容が変えられてて、ネットにはフィルターをかけろとか、子どもに見せたくないテレビ番組とか、何なの?」と美姫さんがグチグチと文句を言い始めた。
「子どもが真似をするから有害だって言ってるね。でも、必要なんじゃないのかな?」とお父さん。
「ネットは、見たら子どもたちに悪影響があるものがあるのかもしれないけど。アニメのどこを真似するの?あれ、絵だよ。現実には不可能じゃん。アンパンチを真似したら子どもに『顔がアンパンの人しかアンパンチはしたらいけないんだよ』って教えるよ。
*1」と美姫さんは言い
「もっと子供に悪影響を及ぼす人たちがいるのに。」と美姫さんは続けた。
「犯罪者か?」とお父さんが聞くと
「犯罪者はニュースで捕まってるから、悪い事ってわかるじゃん。他の人だよ。」と美姫さん。
「ん?だれ?」とお父さんは首をかしげ、僕を見た。
「いやいや、僕もわからないよ。」と僕が言うと
「ほら、永田町で我が物顔で働いている人たちだよ。各都道府県にもいるけど。」と美姫さん。
永田町?で働いている人?……あぁ、何となくわかる気がする。
僕とお父さんは顔を見合わせる。
「何で有害なの?」と僕が聞くと
「言えばキリがないけど、1番悪いのは民の為に働かないといけない立場の人達なのに自分の利益しか考えてない。彼らをマスコミに出すな!!」と美姫さん。
「彼らの中には頑張ってる人もいるんだよ。一部を見て、全部を判断したらダメだよ。そんな事言ってたら、美姫さんだって言われるかもしれないよ」とお父さんが言うと
「そしたら、【そのような事を言った記憶はございませんが、もし言ってたとしたらその発言を撤回します】って言うから大丈夫。」と美姫さん。
「それはダメでしょ。」とお父さんが言うと
「じゃあ、入院します。」と美姫さんは言った。
おしまい