好きな本と映画の記事
以下ネタバレ含みますのでご了承ください。
本の紹介
その本は【手紙】です。
東野圭吾氏の小説です。
兄と弟の二人しかいない家族の兄が、生活費と弟の進学費用欲しさに強盗に入りそこで殺人までしてしまい、服役中に弟に手紙を送ってくるんですけど、弟は『殺人事件を起こした兄を持つ』というレッテルを貼られ生きていくという話です。兄が犯罪を犯す時、弟は高校生です。
この本は、加害者家族の視点で書かれた本であるし、加害者が犯罪に至る経緯がとても悲しいもので、読んでいると加害者家族に肩入れしたくなる話です。
誰も頼る人のいない弟なのにレッテルまで貼られているので何をしても上手くいかない……世の中ってそんなものなのかと思ってしまいました。若い弟が背負うには重い現実だと思いました。
この本を読んだ後に知人にこの本の話をしたら、『普通は、人を殺そうと思わない。』とバッサリと言われてしまいました。
確かにそうなんですよね。
その人が言うには、その後(犯罪をした)の事を考えると犯罪はしないと……。自分が犯罪を犯してしまうと家族にまで迷惑がかかってしまいますし、本人も前科があると刑務所から出てきても仕事もままならないといいますからね。
でも、『罪を憎んで人を憎まず』って言葉もありますよね。
ただ、私の大切な人が被害にあったとなれば、加害者+加害者の家族を許さないと思います。
この本は、何度読んでもわかりません。
映画の好きなシーン
先日映画ポイントで紹介した【STAND BY ME ドラえもん】 の私の好きなシーンについて書きたいと思います。
好きなシーン
のび太くんとの結婚前夜にしずかちゃんがお父さんに「まだ、パパやママになにもしてないのに。」と言った後のお父さんのセリフです。
きみはぼくらにすばらしいおくり物を残していってくれるんだよ。 数えきれないほどのね。
最初のおくり物はきみがうまれてきてくれたことだ。午前3時ごろだったよ。きみの産声が天使のラッパみたいにきこえた。あんな楽しい音楽はきいたことがない。
病院をでたとき、かすかに東の空が白んではいたが、頭の上はまだ一面の星空 こんな広い宇宙の片すみに、ぼくの血をうけついだ生命がいま、うまれたんだ。 そう思うとむやみに感動しちゃって、涙がとまらなかったよ。
それからの毎日、楽しかった日、みちたりた日日の思い出こそ、きみからの最高の贈り物だったんだよ。
少しぐらいさびしくても、思い出があたためてくれるさ。そんなこと気にかけなくていいんだよ。
のび太の結婚前夜より引用
なんて、ステキな言葉なのでしょう。
見返りを求めない愛情って本当の愛情だとおもいます。
ここの部分だけリピートして見ています。