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短編小説:ありのママ【美姫さんvs蚊】

美姫さんvs蚊

家族で、自然を散策にきた。

 

美姫さんも一緒だ。

 

嫌がる美姫さんに「毎日毎日、文句ばっかり言ってないで、自然の中で心を洗いなさい」とお父さんが言ったから、改心しようと美姫さんがついてきたわけではない。

 

そこにある美味しいソフトクリームを食べたかったから。

 

ソフトクリームを食べると「余は満足じゃ、さて帰るか。」と美姫さん。

「“や”だろうが“ゆ”だろうが“よ”だろうが、ダメ~。これ以上心が真っ黒になったら、どうするの。」とお父さんが言い、渋々散策に付き合う美姫さん。

 

雨上がりだったせいか、蚊が多かった。

 

ボリボリ掻いていると、

「ショウ。たくさん咬まれてる」と美姫さんが笑う。

 

「えっ?そんなに?」と僕は自分の身体を確認する。「ほら、言わんこっちゃない。長袖着てくれば良かったのに。」とお父さん。出掛ける時にお父さんが僕の格好を見て「山の方にいくから、長袖長ズボンがいいぞ。」と言ったのにも関わらず、僕は半そで半ズボンで来ていた。

 

洋服から出ている部分に咬まれた跡があった。咬まれた後を見るとさらに痒くなってくる。ポリポリ掻いていると「ショウ。修行が足りないから咬まれるんだよ。私なんか、一つも咬まれてないから痒くないよ~。」という美姫さん。

 

するとお父さんが「美姫さんもたくさん咬まれてるぞ。」と言った。美姫さんもお父さんの忠告を守らずに半そでに7分丈のズボンだった。

 

「えっ?私咬まれてるの?。」と美姫さんは言い、自分の手足の咬まれた数を確認していた。

 

「ぎゃぁ。30か所以上咬まれてる。」と美姫さんは言った。

 

僕も数えてみる。僕は10か所ほどしか咬まれていなかった。

 

「蚊め!。血液は高いんだぞ!。金払え~。」と言う美姫さん。

 

 美姫さん……。

 

おしまい