短編小説 ありのママ

人と比べるうちはまだ青いんでしょうね

第142話 勝ち組vs負け組

「美姫さんって、勝ち組だと思う?負け組だと思う?。」と僕が言うと

「勝ち組に決まってるじゃん。ショウも勝ち組だよ」と美姫さん

「えっ?僕は今からだから、勝ち組か負け組か分からないよ。」と僕。

すると「ショウ、ショウは何をもって勝ち組と負け組をわけてるの?」と美姫さんが聞いてきた。

「結婚してる人?」と僕が言うと

「なぜ、結婚は勝ち組なの?」と美姫さんがまた聞いてきた。

「しあわせだから?」と僕。

「結婚って、人生の墓場って言う人もいるんだよ。独身だって独身貴族って言葉もある。幸せなんて結婚しててもしなくても一緒じゃない?」と美姫さん。

そう言われればそんな気もする。

「じゃぁ、リア充な人」と僕が言うと

「リアルで充実って、人に決められなくない?それって自分の心の問題じゃん。他からみてリアルで充実してそうなのに心の寂しい人いっぱいいるよ。」と美姫さん。

なんだか、可哀そうだな。

「じゃあ、お金持ちな人」と僕が言うと

「前にも言ったけど、お金ってあればあっただけ使えるんだよ。湯水のようにお金が湧いてくればそりゃお金持ちかもしれないけど。そんな話聞いた事ないし。いつも思うけど、お金持ちの基準が分からないし」と美姫さん。

そうだったね……。

「じゃあ、なんで美姫さんは勝ち組なの?」と僕が聞くと

「だって、相手のいない勝負じゃん。勝負ってのは、全く同じルールで戦うんだよ。サッカー対野球の試合を見た事がある?自分と同じって言ったら、自分のクローンしかいないでしょ。クローンだって、産まれたてからその人と同じ人生を歩く訳じゃない。何をもっての勝ちか負けかわからないんだから、不戦勝だよ。だから、勝ち組。みんな、不戦勝なんだよ。」と美姫さんはニヤリと笑った。

おしまい

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