短編小説 ありのママ

マウンティング

第125話 美姫さんvsマウント

「美姫さん。学校でさ、マウントを取ってくる人がいるんだよ。」と僕はおやつを食べながら、ソファでゴロゴロしている美姫さんに言う。

すると、美姫さんがガバッと起き、目をキラキラさせて

「ショウのクラスには類人猿がいるのかい?」と言ってきた。

えっと…デジャヴ?このやり取りどこかで見た気がする。

いやいや、そんな事は問題じゃない。問題は、美姫さんの言動だ。

「美姫さん、類人猿って何?。」と僕が聞くと

「“マウント”ってさ、猿科の動物が取るじゃん。だからさ、もしかしてショウのクラスメートって猿人に最も近い類人猿なのかなって。進化の過程がみられるって歴史的発見じゃない?もしかして、ノーベル賞とか?」と目をキラキラさせる美姫さん。

と、パソコンで調べ物をしていたお兄ちゃんが「母さん、流行りは繰り返されるっていうじゃないか。AIまで行きついたから、今度は類人猿になるんだよ。最先端の流行りだよ。」と言い出した。

「類人猿が流行の最先端なんだね。」と美姫さんは言い「今日、雨が降りそうだったから洗濯物を取り込んだ。」とドヤ顔で僕たちにマウントしだした。

「おぉっ。早速流行りにのりましたか。」とお兄ちゃん。
「その雨が降りそうなのを母さんに教えたのは、僕です。そして、どちらが洗濯物を取り込むかジャンケンをして母さんに勝ったのも僕です。」とお兄ちゃんもドヤ顔でマウントした。

そして、美姫さんもお兄ちゃんも猿になった。

おしまい

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