fic-tion’s diary 

このブログはFact(事実)でありFiction(フィクション)である 日々の生活を深く観察して事実なのか?フィクションなのか?を楽しく発信しています。

映画に行こう~。

短編小説:ありのママ

家族でお出かけ

 

今回の登場人物紹介

斉藤ショウ:小学六年生の男の子
美姫さん:ショウのお母さん
お父さん(こうちゃん):ショウのお父さん
ユウ:ショウのお兄ちゃん

 

 お兄ちゃんが夕飯を食べに来て、そのまままったりとみんなでテレビを見ていた時、

「あっ、この映画見たいんだよね~」とお兄ちゃんが言った。

「あっ、僕も」ちょうど僕も見たい映画だった。

「お父さんも見たいなぁ~」とお父さんが言う。

「3人で見に行く?」と僕が言うと

「私は?」と美姫さん。

行きたいなら行きたいっていえばいいのに…。

「美姫さんも行くの?」と僕が聞くと

「行く。」とひと言。

どうせ寝るのに~と僕は思う。*1

まぁ、4人で出かけるのも悪くない。

「さて、いつ行くか。」とお父さんがカレンダーを見る。

「思い立ったら吉日だから、明日は?」とお兄ちゃん。

「明日は、仕事だけど、夕方からなら大丈夫だよ。」とお父さん。

「うん。僕も冬休みだから大丈夫。」と僕が言うと

「俺も大丈夫。」とお兄ちゃん。

「私も予定ないよー」と美姫さん。

うん。分かってる。

 

次の日ー。

「ショウ。映画の券は、大人が2枚で小人が2枚?」と美姫さん。

ん?お兄ちゃんは確かもう成人している。

「おにいちゃんは、大人だよ。」と僕が言うと

「えーっ。精神年齢は小3ぐらいだけど大人料金なの?」と美姫さんが不満そうに言う。

「実年齢で買うんだよ。」と僕は怒り気味に言う。

それにお兄ちゃんが小3なら美姫さんは小2ぐらいだよ。

美姫さんは、パソコンに向かいながらポチポチしている。

「ショウ。席はどこでもいい?」と美姫さん。

「席はどこでもいいよ~。」と僕が言う。

そしてしばらくして

「取れたよ。」と美姫さん。

 

美姫さんもやればできるじゃん。と僕が思ったのが間違いだった。

 

夕方、お父さんとお兄ちゃんとの待ち合わせ場所に行きみんなで映画館に行く。

席の発行をしてもらう。

と、座席番号をみたお父さんが目をパチパチさせた。

「どうしたの?映画間違えてた?」と僕が聞くと

お父さんがゆっくりと美姫さんを見た。

そして「しまった!!!」と顔を歪ませる。

えっ?間違ってた?僕が映画の券を見ると

見たい映画のタイトルと今日の日付ともうすぐ始まる時間が書いてあった。

何が【しまった】なのだろう。

「どうしたの?」と僕が聞くと

「ショウ。この券の席番号を見てごらん。」とお父さん。

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そこには【A-1】【A-20】【T-1】【T- 20】の券があった。

席がバラバラだ。

えっ?何で?

美姫さんの元に行き「ねぇ、この席なに?」と聞くと

「ほら、四隅を取ると勝てるでしょ。」とニヤリと美姫さん。

「あぁ、さすが母さん。オセロだね。」と感動しているお兄ちゃん。

オセロって何だ?映画だよ。

 

直ぐにお父さんもやってきて「美姫さんに頼んだのが悪かった。新婚旅行の飛行機の座席も一番右と一番左を取ってたんだよね……挟んだら勝てるって。」と言った。

 

美姫さんが勝てるといった座席も僕たち以外は誰もいなかった。

  

おしまい

 

 

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※この短編小説ありのママは、ほぼフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。