第147話 美姫さんvs歴史
お父さんが戸棚で何かを探している。
「ここにお菓子を買って置いてたと思うんだけど、無いんだ。誰か食べた?」とお父さん。
誰か食べたか?じゃない。美姫さんしかいない。
「あっ、お昼に食べたよ。」と案の定美姫さんが言う。
「お昼にはお菓子じゃなくて、ちゃんと食事をとらなきゃだめだろう。」とお父さん。
「だって、パンが無かったんだもん。非常食は食べたら駄目って言うし。*1」と美姫さん。
「そしたら、白米と何かおかずを食べればいいじゃないか。」とお父さん。
「こうちゃん、知ってる?かの有名なマリーアントワネットが『パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない』って言ってるんだよ。パンが無いときはお菓子を食べるんだよ。」と美姫さん。
「美姫さん。それ、マリーアントワネットは言ってないらしいよ。学校で習ったよ。」と僕。
「なんですと!大好きな言葉だったのに……」と美姫さんが、目を丸くする。
「そういえば、鎌倉幕府も“いい国作ろう鎌倉幕府”から“いい箱作ろう鎌倉幕府”になったんだろう?。」とお父さんが言う。
「そうそう、僕たちは“いい箱作ろう鎌倉幕府”だよ。」と僕。
「“いい箱”だなんて……国から箱なんて格下げじゃん。」と美姫さんが失笑する。
いやいや、語呂合わせだからね。
おしまい
*1:第66話 美姫さんvs非常食