美姫さんが料理をするという事は……

ありのママ 第141話 

美姫さんvs料理2

 

 

 

「よぉーし。仕方が無い。まさおくんの所に行くか。」と美姫さんが言いだした。

「どうしたの?」と僕はビックリする。

 

美姫さんは、なにかない限り自分の実家に帰らない。

「欲しいものがあるんだ~。」と美姫さん。

 

あぁ、なるほどね。

 

途中、お店に寄った。

おじいちゃんちに着くと美姫さんは

「今日は私がご飯を作ってあげるね~」と言い出した。

 

おじいちゃんの顔がパァ―っと明るくなる。

 

「美姫のご飯は久しぶりだなぁ。楽しみだ。」とおじいちゃん。

その隣で、失笑しているおばあちゃん。

 

「美姫さんの料理はやめたほうが……」と僕が言うと

「ショウ。私を信じて」と美姫さんが言った。

 

僕はめまいがしてきた。

美姫さんは、台所で買ってきたものをこちゃこちゃしている。

 

おじいちゃんがウキウキしているのが目に見える。

 

おじいちゃんは美姫さんが料理が下手なのを知らないのかな?!自分の娘なのに。

 

しばらくしてから美姫さんが「出来たよー」と言った。

皿の上には立派なハンバーグ。


……僕はその時気付いた。

 

さっき買い物で冷凍のハンバーグを美姫さんが買っていたのを。

「美味しそうなハンバーグだなぁ。美姫のハンバーグはいつも上手いからなぁ。」とおじいちゃん。

 

一口食べて「おぉっ。美姫。腕をまた上げたなぁ~」と言った。

「まぁね。これでも主婦歴10年以上だからね。」とドヤ顔の美姫さん。

 

おばあちゃんはというと、笑いをこらえていた。 

そして僕にこっそりと「まぁ、よく騙される事。昔から、何か欲しいと冷凍食品やら出来合いを買ってきて、おじいちゃんに食べさせてたんだよね。」と教えてくれた。

 

美姫さんはというと、おじいちゃんにテレビの通販番組で見た寝心地の良い枕を買ってもらう約束をしていた。

 

 

 おしまい

 

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