こんな候補者選びはいかがでしょう。

ありのママ 第118話

美姫さんvs選挙

 

 

美姫さんの候補者選びの方法が、妙だ。

まず、投票日の一週間前に候補者の写真の目の部分だけを見れるように他の部分は紙でお面の目の部分だけをくりぬいたものを候補者の写真に張り付ける。

 

それを自分が一番目に付くところにはる。この選挙一週間前になると、僕んちのリビングは異様な光景になる。候補者が多ければ多いほどそんな写真がリビングの壁に貼られていく。

 

僕が小さかった頃は、僕がそれを見て泣き出していたために違う形になっていたが、僕が選挙を理解するようになってからは、またこのパターンになった。

 

僕は、理由を聞いたことがある。

 

美姫さんに「なんで、目なの?」と僕が聞くと

「目はね、その人の心をうつしてるんだよ。」と美姫さんはいい、「ショウの目は、澄んでるでしょ。ショウはいい子だもん。」と言った。

 

それは、親のひいき目じゃないのかな?

 

「公約とかで、候補者を選ぶんじゃないの?学校では先生がそう言ってたよ。」と僕が言うと

「公約?あんなの守られてると感じたことがないんだよね。だってさ、選挙の時は都合のいい事ばっかり言ってるじゃん。」と美姫さん。

 

そんなものなのか?

 

「じゃぁ、その人が今までどんな事をしたか、とかは?よく、選挙の演説で言ってるじゃん。」と僕が言うと

 

「そんなの何回も選挙に当選している人が有利でしょ。そんな人ばっかり選んでたら、おじいさんとおばあさんばっかりになっちゃうよ。」と美姫さん。

 

美姫さんは、一週間じっくりと目だけを見て「この人だ!」と思った人のお面を取り、ようやくその人の顔と名前がわかる。

 

まぁ、選挙にも行かない人がいるって考えたら、ちゃんと選挙に行ってるなぁと美姫さんに「美姫さん、面倒くさがりなのに選挙にはちゃんと行くんだね。」と僕が言うと

 

「当り前じゃない。選挙に行って投票しないと文句を言ったらいけないんだよ。」と美姫さん。

 

文句を言う権利をもらうために選挙の義務を果たしているらしい。

 

そういえば、美姫さん国会中継を見ながらヤジ飛ばしてるもんね。

 

 

 

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