短編小説 ありのママ

備えあればうれしいな。

第177話 霜降り美姫さん

「美姫さん、最近太ってきてるんじゃない?」とお父さん。

確かに…動かないからね~。僕はニヤリと笑う。

「何言ってるの、こうちゃん。これから起こるであろう食料危機に備えてるんだよ。」と美姫さん。

自分の蓄えにするんだな…。

「そんなの蓄えにならないよ。太ってるって事は胃が大きくなってるから人より食料がいるんだよ。」とお父さんが言うと

「何言ってるの、こうちゃん。ショウとユウにあげるんだよ。」と美姫さん。

はぁ?

「えっ?ショウとユウにその肉をあげるのか?どうやって?」とお父さんが言うと

「私のこのお肉をショウとユウの食料にするんだよ。食べさせてあげるの。」と美姫さん。

えっ?

「食べさせるのか?」とお父さんが言うと

「そう。だから、筋肉質の肉は硬いから、柔らかく育ててるんだよ。」と美姫さん。

…ただ、、運動をしたくないだけでしょ。

するとお父さんが「美姫さん、知らないのか?良質な肉は、適度な運動も必要なんだぞ。ただ単にブクブク太った肉は脂肪がダルダルで身も締まってなくて美味しくないんだよ。良質な肉にするなら美姫さんはこれから粗食だな。」とニヤリとした。

反論にビックリする美姫さん。運動も粗食も美姫さんには無縁の生活だもんな。今回もお父さんの勝ちだな。

「ショウだって、脂肪だけの肉より適度に刺しが入った身の適度に締まった肉のほうがいいだろう?」とお父さんが僕に聞く。

「……美姫さんの肉には毒が入ってそう。」と僕が言うと

お父さんが高笑いを始めた。

そして「美姫さん。ショウは食べないって。痩せないとね~。」と言った。

美姫さんの悔しそうな顔が面白かった。

おしまい

※この短編小説ありのママは、ほぼフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。美味しいお肉の育て方は、所説あります。

おすすめ