短編小説:ありのママ【美姫さんvs天気とは】

美姫さんvs天気とは

 

「美姫さん、昨日の天気なんだったっけ?」と夏休みの宿題をしていた僕は美姫さんに天気を聞く。「晴れ。」と美姫さん。僕は昨日の天気の欄に【晴れ】と書く。

「じゃぁ、その前の日は?」と僕。「晴れ。」と即答する美姫さん。

僕は、二日前の天気の欄に【晴れ】と書く。

「じゃぁ、その前の日は?」と僕。「晴れ。」と即答する美姫さん。

僕は、三日前の天気の欄に【晴れ】と書く。

 

ん?美姫さん、即答だ。

 

「美姫さん、すごいね、天気覚えてるんだ。」と僕が感心すると「天気?そんなの覚えられる訳がないじゃん。昨日何食べたかも覚えてないのに。」と美姫さん。

 

「えっ?だって、今【晴れ】って教えてくれたじゃん。」と僕が言うと

 

「そりゃ、地球上のどこかは【晴れ】でしょ。」と美姫さん。

 

「そうだけど、そういう意味じゃないよ。」と僕が言うと

 

「大丈夫だって。何処の天気か書く欄ないでしょ。」と美姫さん。

 

「そうじゃなくて、僕がいる所の天気を書かなきゃいけないでしょ。」と僕が言うと

「ショウが夏休みにどこにいたかなんて、先生わからないじゃん。」と美姫さん。

 

そりゃそうだけどさ。

 

「もしかして、美姫さんも夏休みの天気はずっと【晴れ】だったの?」と僕が聞くと

「そうだよ。心はいつも【晴れ】なんてねー。」と美姫さん。

 

 

おしまい