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短編小説:ありのママ【よろず屋美姫始め〼】

よろず屋美姫始め〼

 

お父さんが、仕事から家に帰ってくるなり「美姫さん、康夫くんが話があるそうだよ。」といった。

 

「私はないけど。」と美姫さん。

「そういうと思ったから、聞いといた。」とお父さん。

そしてお父さんは「康夫くんがね、仕事を一緒にしないか。」って言っているんだよと、お父さん。

「仕事を一緒に?。私はしたくないけど。」と美姫さん。

それを無視してお父さんは話を続ける。

「康夫くんはね、美姫さんのクレーマー退治にいたく感動したらしいんだよ。だからね、世の中の困ってる人を美姫さんの知恵で助けようって」とお父さん。

 

美姫さんは、しばらく考えた後「仕事の選択権と料金設定は私にあるの?」と美姫さん。

 

「それは大丈夫。美姫さんは自分が嫌だと思った事はしないことは言ったから。料金は話してないけど、美姫さん主導でいいんじゃないかな?」とお父さん。

 

「その仕事って、今の生活に支障が起きない?」と言った。

 

「それは、大丈夫。康夫くんは、美姫さんが家にいる理由を理解しているから」とお父さん。

 

美姫さん、乗り気?

 

「でも、私が会社の窓口とか、嫌だからね」と美姫さん。「それも、大丈夫。康夫くんが窓口になるって。」とお父さん。

 

「その会社の依頼は、私だけがするのも嫌だよ。」と美姫さん。「みんなですればいいよ。なぁ、ショウ?」とお父さんが話を僕にふる。

 

「そんなにむずかしくないものだったら。」と僕は言う。ちょっと面白そうだなと思ったから。

 

「じゃぁ、決まりだな。明日、康夫くんに伝えとくよ。喜ぶだろうな〜」とお父さん。

 

 

そうして、康夫さんの立ち上げた【よろず屋美姫】がはじまった……かに見えた。

 

「2000円?その案件なら、5万円だね」と電話口で言う美姫さん。実は美姫さんの提示するお金と相手が提示するお金の差があまりにもあり過ぎるのだ。

 

「困ってるんでしょ?なのに2000円って……それ困って無いじゃん。解決して欲しけりゃ、5万でも安いよ。5万出せないなら50万かな?あっ、あと案件が上手くいくかは、時の運って言っててね〜。」と、値段を吹っかける美姫さんのせいで、未だに一件の仕事もしていない。ちょっと、危ないニオイもしてくるし。

 

よろず屋美姫の初仕事。いつになる事やら。

おしまい